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ASUS IoT、金属加工工場のAI導入を加速

2022/07

活用事例

Chin Fong Machine Industrialは、プレス機および鍛造機業界で世界トップ5に入る企業で、70年以上の歴史があります。また、台湾最大の穿孔機の専門メーカーでもあります。多種多様な機械の製造に精通し、自動車用板金プレス、モーター用シリコン鋼板、PCケースの製造ラインのプレス加工や成型のトータルソリューションを提供しています。

Chin Fong Machine Industrialは、業界のパイオニアとして、2015年より工場の自動制御化を実施しています。近年、同社はリーン生産方式の採用と自動制御設備の開発に向けてAIソリューションの導入に乗り出しました。これがきっかけとなり、ASUS IoTとの素晴らしい提携が実現しました。

課題

複雑な部品の外観検査の迅速化

インダストリー4.0は、ある種の流行語ですが、実体がないわけではありません。製造業においては、モノのインターネット(IoT)、デジタル工場、クラウドサービス、通信技術を組合わせて「スマート」なデジタル・物理システムを構築することで、生産工程にインテリジェンスを取り入れ、従来の製造工程における企業の発想を変えていくことを意味します。IoT技術は、機械が他の機械や人とつながるのを可能にし、従来の生産方式を高度にカスタマイズされた、インテリジェントでサービス指向のビジネスモデルへと変貌させます。また、少量の製品を迅速に製造し、急速に変化する市場に対応する能力を提供し、企業の競争力・収益力を高めます。

これまで、プレス機械の生産ラインでは、目視による欠陥検出が必要でした。しかし、目視による検査は、特に金属部品においては効率や精度に限界があります。金属部品は反射率が高く、何度も反転させる必要があるため、検査が困難です。正確な欠陥データを得るためには、部品や光学的な表面特性を理解することが非常に重要です。また、金型にはさまざまな種類があり、目視による検査をさらに複雑にしています。このような理由から、自動光学検査(AOI)の導入が進んでおり、Chin Fong Machine IndustrialがASUS IoTに注目した理由もここにあります。

解決策

ASUS IoTによるAI搭載の目視検査システム

ASUS IoTのAISVisionは、金属プレス、プラスチック射出成型、電子部品組立ての工程を監視するのに適した、AI搭載の使いやすい画像アプリケーション用ソフトウェアツールキットです。AIを活用した学習モデルにより、ほとんどすべての目視検査の要件に迅速に適応し、傷、潰れ、汚れなど、さまざまな欠陥を正確かつ効率的に検出することができます。また、同心円やヘアライン加工された金属部品に隠れた欠陥も識別することができます。

AISVisionは、これらの高度な機能により、生産工程を最適化し、優れた異常検出性能を提供します。また、モデルトレーニングの時間を数時間から数分へと大幅に短縮し、工場での迅速なモデリングと実装という要望に応えます。さらに、AISVisionは、インテル®OpenVINO™フレームワークをサポートすることで、GPUアクセラレータを追加しなくても推論を行い、ハードウェアへの投資を削減することができます。

AISVisionは、ノーコードの迅速なモデル開発に加え、教師あり/なしの両方の学習モードに対応した学習アーキテクチャを備えており、少数のサンプルで正確なモデルを構築できます。

ASUS IoTは、次の4つの機能を活用したAI搭載の独自の目視検査技術を開発しました。マルチオブジェクト分類(複数の物体を分類)、高精度欠陥検出、高速物体認知、高速モデリング異常検出など4つの機能により、高速かつ高精度の検出が実現します。また、豊富なデータフィルタ―機能を活用してシナリオに応じた学習状況を確認したり、モデル検証レポートをHTML形式で出力し、今後のモデルの学習に役立てたりすることも可能です。独自の再トレーニング法法によりデータを保護し、C、C++、C#をはじめ様々な言語に対応する強力なAPIサポートを内蔵することで、プログラムをより迅速かつ容易に導入することができます。

成果

生産ラインのスピード、効率、精度が飛躍的に向上

Chin Fong Machine Industrialは、ASUS IoT AISVisionソリューションを複数導入し、必要なカメラと照明を生産ライン全体に設置しました。部品のプレスが完了すると、直ちに画像の取り込みと検査が行われ、新次元のスピードと精度で不良品が識別されるようになりました。検出の精度が高まることで、人的ミスや疲労の問題も解消されました。

従来のAIを活用したプロジェクトと比較して、AISVisionはプロジェクト開発時間を最大80%短縮し、未来のスマート工場に向けたデジタルトランスフォーメーションの実現に貢献します。

ASUS IoTとの提携を経て、Chin Fong Machineは機械メーカーからシステムインテグレーター(SI)へと転換を遂げました。同社のワンストップの検査サービスは、企業顧客の利益と競争力の双方の向上に貢献しています。今後もデジタル画像化技術を活用し、金属加工業界の次世代エコシステムを構築するため、協業していきます。

今回の提携について、Chin Fong Machine IndustrialのゼネラルマネージャーであるSheng-Ming, Tsengは次のように述べています。「当社は近年、プレス産業のアプリケーションに注力しています。IoTやAIを活用した技術をフレームワークとして導入することで、プレス・鍛造工程と管理業務の一本化を実現します。ASUS IoTとさらに協力し、アドオンサービスやアプリケーションソフトウェアを通じて、お客様に高い価値を提供していきたいと考えています。」

ASUS IoTチームは、AIを活用したマシンビジョンやエッジコンピューティングがスマートマニュファクチャリングの核心であると考えています。プロセスの最適化、コスト削減、プロセスの品質向上と効率化を提供することで、企業顧客が収益を上げ、新たなビジネスモデルを構築できるようにします。強力なAI技術を通じて、お客様にインテリジェントなソリューションを提供し、膨大なデータの処理を高速化させ、サプライチェーンを強化し、AIを活用した製造業の新たなベンチマークを打ち立てます。

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