ASUS IoTが開発した3in1 充電器でTIDCのスマートパーキング構想を実現
都市化が進むにつれ、駐車スペースの需要も増大します。交通渋滞を緩和し、暮らしやすい環境を整えるために不可欠となるのが、スマートパーキングシステムです。台湾国際開発事業 (TIDC)、ASUS MAAS、ASUS IoT事業部は、充電、駐車、決済機能を統合した台湾初のオールインワンスマート充電器の開発に向けた提携を3社間で締結しました。現代の都市が必要とするスマートパーキングの実現を目指します。
ASUS IoTは、データとデジタル技術を活用し、AIテクノロジ、ソフトウェア、ハードウェアを重層的に統合することで、よりスマートで効率的な都市管理ソリューションを実現し、スマートシティにおける生活の質を向上させます。AIテクノロジによって正確な予測と分析を提供し、システムの速度と精度を高めます。ソフトウェアとハードウェアの統合は、システムに安定性と柔軟性をもたらします。スマートパーキングシステムを導入することで、ナンバープレートの認識精度が向上し、渋滞が緩和され、駐車場の利用効率が改善され、都市機能の運営効率が上昇し、住民の満足度も高まります。スマートで効率的な都市管理というビジョンを実現することで、生活環境もより素晴らしいものに変わります。
TIDCの陳世楨 (Shi-chen Chen)社長は、充電器と駐車システムはスマートシティやネットゼロ炭素排出の潮流の中で多くの課題に直面している、と指摘しています。電気自動車の普及により、より多くの充電設備の設置が求められています。充電設備は既存の駐車場に設置され、手頃な料金でなければなりません。駐車場の管理は、総駐車台数を追跡する従来の方式から、個々の駐車スペースの利用状況を追跡する方式へと移行しています。ナンバープレートや車種認識などのスマート機能も導入する必要があります。こうした諸条件に対応するため、TIDC、ASUS MAAS、ASUS IoTが協力し、台湾の各地方自治体がスマートパーキングシステムを開発できるよう支援します。
3社間協力では、TIDCは現場管理とカスタマーサービスを担当し、実際のアプリケーションと市場の需要に関するフィードバックを収集しています。ASUS IoTは、車止めスマートポールや充電器などのハードウェア、APIやSDKといった基本的なソフトウェアなどの技術を提供します。ASUS MAASはシステムインテグレータとしての役割を担い、ASUSのソフトウェアとハードウェアを統合して完全なスマートパーキングシステムを構築します。ASUS MAASによると、それぞれの強みを活かした協力を通じて、市場のニーズに迅速に対応できるだけでなく、駐車場市場向けの総合的なスマートソリューションのイノベーションに継続して取り組むことができます。
ASUS MAASのオールインワン型スマート充電器は、革新的な機能を備えた先進的なスマートパーキングシステムである同社のX-Spotterシステムをベースにしています。高い場所に取り付けられたナンバープレート認識システムは、最大8台分の駐車スペースのナンバープレートを同時に認識し、駐車スペースをリアルタイムで検出します。このシステムは、スマートパーキング管理やペーパーレスパーキングなど複数の決済方法に対応しています。侵入検知など複数のセキュリティ機能を備え、住宅でも商業施設でも利用が可能です。都市レベル向けのAIやEVエネルギー管理プラットフォームを統合しており、エネルギー分析とその管理が可能です。目立たず、邪魔にならない設計で、街並みの美観を妨げることはありません。X-Spotterシステムは、今後のアップグレードで火災防止、煙検知、電気盗難防止などの安全機能を追加する予定で、駐車体験から管理効率まで全体的な強化が図られます。
X-Spotterのスマートパーキング機能は、ASUS IoTのAIoTソリューションであるPE1000シリーズエッジAIシステムが下支えしています。ASUS AIoTシニアビジネス開発マネージャーのChih-wen Shih は、クライアントにワンストップのスマートシティソリューションを提供している、と述べています。製品ラインアップには、ARMアーキテクチャ、NVIDIA JETSONシリーズ、およびインテルとWindowsのソリューションが含まれます。
X-Spotterで使用されているPE1000シリーズ高性能エッジAIコンピュータは、NVIDIA Jetsonプラットフォームを搭載し、NanoからOrin Nano、AGX Orinまで、さまざまなアプリケーションに対応しています。PE1000シリーズの主な機能には、ファンレス設計、多様なI/Oインターフェイス、WiFiおよびBluetoothワイヤレス接続、接続の柔軟性を高める4G/5G通信モジュール(オプション)などがあります。PE1000シリーズは、さまざまな環境条件で使用できるように、幅広い電源入力と動作温度に対応しています。ASUS拡張モジュール(AEM) により、その用途はさらに広がります。
TIDCはすでにASUSとASUS MAASの支援を受け、台湾の複数の都市でスマートパーキングと電気自動車充電設備を展開しています。台中市政公園 地下駐車場では、11kWの低速充電器22基と120kWの急速充電器4基の設置を計画しています。台南市ではすでに39基の充電設備が設置されており、屏東市では181基の11kWの低速充電器と4基の急速充電器の設置が計画されています。台東市の富岡地質公園 ではすでに3基の充電設備が建設・運用されており、台北市の万芳病院 に設置された充電器も高い利用率を記録しています。
TIDCは、電気自動車産業はまさに始まったばかりだ、と今後の計画の可能性について示唆しています。充電、駐車、決済に関する共通モデルはまだ確立されておらず、法律もまだ草案作成の段階にあります。そのため、駐車サービスシステムは、市場のニーズに応じて、そのアーキテクチャと機能を調整していく必要があります。ASUS IoTのPE1000エッジAIシステムの高いパフォーマンスと拡張性にASUS MAASの柔軟なサービスを統合することで、TIDCは市場の変化に迅速に対応し、効率性に富む管理と質の高いユーザー体験を同時に提供するスマートパーキングシステムを実現しました。
台湾国際開発事業(TIDC)、ASUS MAAS、ASUS IoT事業部は、充電、駐車、決済機能を統合した台湾初のオールインワンスマート充電器の開発に向けた提携を3社間で締結しました。現代の都市が必要とするスマートパーキングの実現を目指します。