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ASUS AIoT駆動ロボット:ウィズコロナの時代にハンズフリーの除菌を実現

2021/04

予想もしなかった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な大流行。今、世界各地で人々が回復し、社会が復興段階に入る中で、公衆衛生の重要性がクローズアップされています。各国政府や関係機関は、予防策に大々的な投資を行っています。その中で感染症の監視と制御のための技術的ソリューションが重要な役割を果たすようになりました。この記事では、ASUS IoTがこの分野でのイノベーションにどのように貢献しているかについてご紹介します。

課題:人が集まる場所で良好な衛生状態を維持

新型コロナウイルスは未知のウイルスでしたが、これまでに、感染者の咳、くしゃみ、呼吸などによる呼吸器飛沫を介して感染することが確認されています。付着したウイルスは数日間生存する可能性もあり、モノへの接触を通じて感染するおそれもかなりあります。そのため、清潔な環境を保ってウイルスを含む飛沫への接触を防止することが極めて重要です。

ある高く評価されている評価の高いSI(システムインテグレーター)企業は、同社のクライアントである世界大手エレトロ二クス企業からの発注を受け、スーパーマーケットから拠点病院まで、さまざまな環境下の施設を消毒するロボット除菌システムを製作することになりました。このような人々が密集する環境で清潔な環境を保つには、これまで多大な労働力が必要でした。またこういった場所の消毒作業そのものが、清掃スタッフのウイルス感染リスクを高めます。

同社は、自社の専門知識を強化し、システム構築を推進するために、ASUS IoTに注目しました。

ソリューション:ASUS IoTを活用した自律型除菌システム

このSI企業は、高エネルギーの短波長紫外線(UVC)ランプの光を使用して、さまざまなモノの表面を素早く効果的に、かつ非接触で除菌するロボットシステム–いわゆる紫外線殺菌照射プロセス–の設計に着手しました。

ASUS IoTは、同社と協力して、このロボット除菌システムを管理、制御する適切なソリューションを開発しました。そして同SI企業は最終的に 3.5インチシングルボードコンピューター(SBC)のASUS IoT C582S-IM-AAを選択しました。構想中の自律除菌システムに必要なサイズ、熱性、パフォーマンス特性を提供していたためです。

C582S-IM-AAを中核に据えたこの除菌ロボットは、まず作業環境をマッピングします。次に、特定の通過点を走行し、移動中に除菌UVC光を放出します。試験段階で線量計を使用することで、安全でありながら効果的なレベルの放出を保証します。

結果:迅速で効果的な消毒でより安全を実現

新型コロナウイルスの拡散を防ぐには、積極的な戦略が必要です。SIがASUS IoTと協力して構築した除菌ロボットは、ASUS IoTハードウェアを搭載しており、感染症の防止対策の目的で設計されています。

エンドカスタマーは、ロボット除菌システムのユーザーインターフェイスは、親しみがあり、操作しやすいと報告しています。スマートフォンやタブレットなどのポータブルデバイスを使用してのリモートコントロールも可能で、スタッフは容易に作動状況を監視できます。

ロボット自体には、3D視覚識別技術と、超音波、ジャイロスコープなどのセンサー技術が装備されており、人が誤ってUVC光にさらされるリスクを最小限に抑えます。都市部での高精度レーザーマッピング、障害物認識、自律ナビゲーション、複雑な屋内シーンでの障害物回避が可能です。また、フルカバレッジの経路計画アルゴリズムを組み込んでおり、ロボットがマップされた領域全体を自律的に除菌すると同時に、走行面が平坦か複雑かに応じて切り替える手動モードも提供します。環境と面積にもよりますが、完全な除菌のための所要時間は通常15〜30分です。

除菌ロボットの初出荷は2021年4月の予定です。小売店舗、医療施設、商業施設などで、人々の安全を護るために活用されます。

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